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分子標的抗がん薬と胃酸分泌抑制薬との薬物相互利用がもたらす臨床的影響

分子標的抗がん薬と胃酸分泌抑制薬との薬物相互作用がもたらす臨床的影響の検討

診療情報使用に関するお知らせ

【研究課題名】

分子標的抗がん薬と胃酸分泌抑制薬との薬物相互利用がもたらす臨床的影響

【研究の背景および目的

 分子標的抗がん薬はがん細胞の増殖を抑制する効果があるとされ、がん治療において広く用いられています。そのうち一部の経口分子標的抗がん薬は、胃酸分泌抑制薬と併用することで薬剤の溶解度が低下し、血中濃度が低下することが知られています。
血中濃度の低下はがんの治療効果に影響を与える可能性が考えられますが、実際の臨床上影響があるのか、また、どの程度の影響があるのかは明らかになっていません。さらに、併用する胃酸分泌抑制薬の種類や服用のタイミングにより、影響が異なるのかわかっていません。
 胃酸分泌抑制薬はよく使用されている薬であり、病態によっては服用しなくてはならない患者さんも多くおります。そこで、これまでに当院で経口分子標的抗がん薬による治療を受けられました患者さんの診療録を調査し、胃酸分泌抑制薬との併用による治療効果への影響を明らかにします。これにより、今後の薬物治療をより有効かつ安全に行ううえで有益な情報が得られることが期待されます。

【研究対象および方法】

 この研究は、東邦大学医療センター佐倉病院倫理委員会の承認を得て実施するものです。
2002年7月1日から2020年3月31日に東邦大学医療センター佐倉病院にて、経口分子標的抗がん薬(パゾパニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ)による治療を受けられたがん患者さんを対象とし、診療録情報を収集して適切に匿名化し個人が特定できないようにして解析します。この研究には、薬学部実践医療薬学研究室も参加しています。
今回の研究で得られた成果を、医学的な専門学会や専門雑誌等で報告することがありますが、個人を特定できるような情報が外部に漏れることは一切ありません。
本研究に関してご質問のある方、診療情報や検査画像などを研究に利用することを承諾されない方は、下記までご連絡下さい。

【連絡先および担当者】

東邦大学医療センター佐倉病院 薬剤部
職位・氏名 主任  平井 成和
電話 043-462-8811