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切迫早産におけるウリナスタチン膣坐薬の有用性の検討

切迫早産におけるウリナスタチン膣坐薬の有用性の検討

診療情報使用に関するお知らせ

【研究課題名】

切迫早産におけるウリナスタチン膣坐薬の有用性の検討

【研究の背景および目的】

 切迫早産の原因として絨毛膜羊膜炎の関与が注目されています。絨毛膜羊膜炎は細菌性膣症から子宮頸管炎を経る上行性感染により発症し、炎症性サイトカインを介し子宮収縮や前期破水、頸管熟化を惹起します。特に早い妊娠週数での早産の原因となることが多く治療にも抵抗性を示すため、周産期管理上大きな問題となっています。
 ウリナスタチンは、絨毛膜羊膜炎により産生されるエラスターゼを阻害し、子宮頸管の熟化を抑制することから、長期妊娠維持を目的に膣坐薬として臨床で使用されています。有用性については多くの報告がなされており、当院では同意を得たエラスターゼ陽性の切迫早産患者さんに用いていますが、未だ市販されていないため院内製剤として供されています。
 そこで院内製剤の適正使用の観点から、ウリナスタチン膣坐薬の使用状況を把握しその有用性について臨床的評価を行う必要があると考えます。さらにウリナスタチン膣坐薬の有用性を検討することで、市販化を要望するためのエビデンスの構築に寄与できると考え、本研究を計画しました。

 

【研究対象および方法】

 この研究は、東邦大学医療センター佐倉病院倫理委員会の承認を得て実施するものです。
 2014年4月~2017年3月に切迫早産の診断にて当院産科病棟に入院した患者さんを対象とします。診療録よりウリナスタチン膣坐薬使用例と未使用例の患者背景と周産期予後(出産週数、妊娠維持期間、緊急帝王切開の割合、新生児の出生時体重、Apgar Score)を後ろ向きに調査し、比較検討することで当院におけるウリナスタチン膣坐薬の有用性を評価します。
 今回の研究で得られた成果を、医学的な専門学会や専門雑誌等で報告することがありますが、個人を特定できるような情報が外部に漏れることは一切ありません。
 本研究に関してご質問のある方、本研究により得られた情報を研究に利用することを承諾されない方は、下記までご連絡ください。

【連絡先および担当者】

東邦大学医療センター佐倉病院 薬剤部
職位・氏名 薬 剤 師・伊藤 緑(研究責任者)
     薬剤部長・真坂 亙
電話 043-462-8811